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うわさのベーコン(再)
猫田 道子
うわさのベーコン

実は、前回、表題作の「うわさのベーコン」だけ読んで書評したのですが、この本には、全部で4編収録されていて、ふたつめの「西山さん」をさきほど読了しました。
これは大長編で、加奈子と、加奈子に恋する西山と、恋敵でお金持ちの森本がいて、その三角関係を軸に話が進んでいきます。3人とも音楽の道に進み、3人とも音楽家として成功します。加奈子は森本が好きで、二人が結婚して子供が産まれます。しかし、森本が若いお手伝いさんと浮気をしたり、経済状態が一時的に悪くなったりするなどのドラマがあります。それでも加奈子は森本と最後まで添い遂げます。森本は、少しずつ体の調子が悪くなって、そのことを家族に隠していますが、とうとう重い病気であることがわかります。三人の子供はそれぞれ幸せな結婚をし、森本はそれを見てから病気で死にます。
物語のラストは、ずっと加奈子に片思いして独身を通していた西山が加奈子に再婚する気はないかと聞いて、加奈子がそのつもりはないと答えて終わります。
いやあ、これはなんか、衝撃でした。これは、ぶっとんでますねっ! 読んでて息が苦しくなってくるようです。でもストーリーをあらためて思い返してみると、大筋で物語的な辻褄、合ってるんですね。そこがまたなんとも、圧迫感があるというか。
三角関係、お金持ちとの結婚、仕事の成功、夫の浮気、子供の成長、どれもドラマの王道ですね。でも、なんでタイトルが「西山さん」なんだろ。そこがまたなんというか、文学的というか。
とにかく大長編の迫力がありました。読み終えて、なんだか疲れてしまったとともに、概ねハッピーエンドでほっとしました。残り2編は、時間をおいて体力が回復したら、いずれチャレンジしてみます。

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純文学・随筆/その他 | 【2005-05-21(Sat) 09:00:00】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
物語の構造分析
ロラン・バルト, 花輪 光
物語の構造分析
大変お久しぶりでございます。意識して本を読もうと努力しないと、なかなか読めないものですね……。新緑のころ、気持ちも新たに頑張ります。
ようやくロラン・バルトを読んでみました。タイトルだけ見て、何か小説の書き方と関係あるのかなと期待していたのですが、あまり関係ないようです。バルトは物語の構造分析をする際、プロップやグレマスを参照しています。私はプロップもグレマスも読んだことがないのですが、どうやら彼らは、昔話を、欲望とか贈与者とかの機能に還元し、プロットを類型化して、それを物語の構造と呼んだようです。またバルト自身、聖書の物語を分析して、そこから「敵対する兄弟」という意味を読み取っています。バルトはまた別のくだりで、コーヒーが広告の中で休憩の記号として使われていることを説明しますが、つまりは物語の記号論的解釈というものでしょう。結局、本書でバルトが小説の構成に触れたのは第1章のみで、後は社会の中の「物語」を記号論的に分析しています。その中には日本の文楽や芭蕉の俳句なども取り上げられていて、なかなかおもしろかったです。
一方で、このような「物語」の記号は、シクロフスキーにおいては、ファーブラ(素材)と呼ばれ、シュジェート(構成)を中心とした小説の構成の分析から厳しく追放されています。
フォルマリズムは、構造主義や記号論に影響を与えたとされており、実際、本書でもフォルマリズムへの好意的言及がありますが、小説の構成の分析に関連して、ブレヒトの名前を挙げても、またプロップやレヴィ=ストロースを参照しても、ついぞシクロフスキーは出てきませんでした。
実は、私は、今のところ、シクロフスキーとロラン・バルトをそれぞれ1冊ずつ読んだだけであるので、何か結論めいたことを言うには知識が足りなさ過ぎるのであって、これは現時点での単なる妄想程度のものかもしれませんが、せっかく小説の構成を取り上げながら、またフォルマリズムに親しみを持っていると公言しつつも、ロラン・バルトからは、フォルマリズムが(詩や演劇ではなく)小説の構成を分析した部分が、なぜかごっそり抜け落ちているように見えます。

登場人物の登場過程
http://juji.hp.infoseek.co.jp/essay/tojojinbutsu.htm


評論/ノンフィクション | 【2005-05-09(Mon) 09:00:00】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
うわさのベーコン
猫田 道子
うわさのベーコン

なにが引っかかっていたのか、「物語の構造分析」と同時に「うわさのベーコン」も買って、交互に読みました。「うわさのベーコン」はそこそこおもしろかったのですが、どこでこの小説のうわさを知ったのかなかなか思い出せませんでした。本の中には解説がなく、帯の惹句には、雑誌「Quick Japan」で紹介されるやいなや大波紋、と書かれてあったが、「Quick Japan」なる雑誌を一度も読んだことがありません。「うわさのベーコン」をグーグルで検索してみたが、あまりひっかかってきません。高橋源一郎が誉めていたという一文で、もしや、と思って、ずっと以前に買って、一度読んだきりの「一億三千万人のための小説教室」を開いてみると、前書きで「うわさのベーコン」が引用されていました。誉めているかどうか、微妙です。作者の精神のチューニングが少しずれている、と書いてあります。
そう言えば、誤字脱字を直さず出版するというのも奇妙ですね。ひょっとしてこの作者は、病気か何かなんでしょうか。高橋源一郎がこれを小説ではないというのはそういう意味でしょうか。そして本の帯には「脈絡のないストーリー」と書かれてあったが、しかし、そんなことはないです。
表題作の「うわさのベーコン」のあらすじは、兄を交通事故でなくして、そのことで心に傷を負った主人公が、兄の形見のフルートを練習し、遂にはフルート奏者になる。またその間に、いくつかの恋をする、けれども最後は、兄と同じように交通事故で死んでしまう、という内容です。誤字脱字や敬語のおかしな用法は、確かに目立ちますが、ウェブ小説なんかでは、そういうの、よくあることです。
そんなわけで、「うわさのベーコン」はいろいろ瑕疵はあるけれども、物悲しいけれども前向きな旋律がストレートに伝わってきて、よい作品であると思いました。でも、全然突き抜けてるとか破天荒というほどじゃなくて、ストーリーの脈絡は整合しています。むしろ細心丁寧に書かれてある印象です。内心、自分にもこれくらいは書けるんじゃないかと思いました。高橋源一郎は認めてくれなさそうだけど。

純文学・随筆/その他 | 【2005-05-09(Mon) 09:00:00】 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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