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中国の取材妨害30件超 外国人記者クラブ声明『報道の自由守らず』
中国の取材妨害30件超 外国人記者クラブ声明『報道の自由守らず』
東京新聞 2008年8月24日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008082402000131.html
 【北京=新貝憲弘】在中国の外国人記者でつくる「中国外国人記者クラブ」は二十三日、中国政府が五輪期間中に約束した報道の自由が果たされなかったとの声明を出した。声明によると五輪メディアセンターが開いた先月二十五日以降で三十件以上の取材妨害を確認。特に当局による記者への暴行やカメラ破壊などが十件あり、昨年一年間の件数を上回るという。

 声明は、一部ウェブサイトの閲覧規制解除や取材の基本的な自由化などは「進歩があった」と評価。しかし「なすべきことは多い」として取材対象が当局から嫌がらせを受けることや、チベット自治区への立ち入り制限などを課題に挙げた。

 同クラブのジョナサン・ワッツ会長は、中国政府は報道の自由確立に失敗したものの「その基礎はある」として透明で開かれた社会づくりを求めている。

まあ、あの、ここは無学無教養なシロウトが妄想を書き綴ってるだけなんで、むしろ読まないでいただきたいんですがね。

それでも読むというなら自己責任でお願いしますが、中国は、五輪期間中に限って、西側から叩かれた問題についてだけ、少し規制を緩和するかのようなリップ・サービスをして見せていただけだと思いますよ。

そんなことでは国際社会と協調できないし、国内の不満も高まり続けるだろうから、いずれ行き詰るんじゃないか、だから遅かれ早かれ、中国も民主化していくだろうし、五輪における報道規制の緩和は、その兆候ではないか、という人がいますが、まったくそんなことはないと思います。

報道の自由は民主主義と表裏一体で、民主主義がなければ報道の自由もありません。中国は一党独裁でありマスメディアは宣伝工作機関であり、報道の自由が大事だという発想自体が存在しません。おそらく中国の人たちは西側メディアがなぜ怒ってるのか本当にはよくわかっていないと思われます。フリーチベットも聖火リレーの妨害も、台頭する中国への妬みが動機だと本気で信じているようです。

中国の体制は、自由陣営の体制とは大きく異なりますが、それでも、十分に持続可能な政治経済体制なんだろうと思います。そしてそういうタイプの国は、ロシアや北朝鮮など他にもいくつかあって、統制の緩和と引締めを交互に繰り返すことによって、いつまでも持続可能なのでしょう。

北朝鮮は、一部支配階級だけが潤えば、下層階級が何百万人餓死しようが続けていくことができる体制です。むしろ、一定以上の経済的豊かさは有害なのです。なぜならば、豊かになりすぎて、生きるか死ぬかの下層階級の人たちが、かろうじて生き残ってしまうと、彼らは不満分子になり、不安定要素になるでしょう。そうなる前に締め付けて粛清して全員殺してしまえば、それからしばらくは社会がずっと安定します。そうやって引き締めておいて、その後再び経済的困窮が支配階級まで及んできたら、またぞろ、ちょっと経済自由化してみますとか拉致問題再調査を検討しますとか心にもないことを言って、外国に援助をせびるということを周期的に繰り返しているわけです。

中国は北朝鮮よりずっと大きいですから、この周期が北朝鮮より長くなるでしょう。また、援助ではなく投資だと言って資本を呼び込むことも可能でしょう。でも、基本は同じです。中国の経済発展と呼ばれるものは、グローバリゼーションに受身に対応しているだけで、内在的なイノベーションがまったくありません。経済活動で生まれた富は党幹部など支配層に集中し偏在しています。馬鹿でかいダムも手抜きの豆腐ビルも、インフラ整備というよりは共産党の幹部たちがキックバックを受けるための方便に過ぎません。その上、中国は、北朝鮮のような小国とは違って、他国の侵略を受けて体制が崩壊する可能性がありません。中国は、これからも動乱やら災害やら餓死やらが起こるでしょうけれども、中国のようなタイプの国にとって、それは社会を変革する力にはなりません。

あるいは、共産党の名前はいつかは別のものに変わるかもしれませんが、そうなったところで単なる易姓革命で、ソ連共産党がプーチンの秘密警察式専制国家になったように、中国は中国のまま続いていくでしょう。

中国は今後も十年から二十年おきに緩和策と引締め策を交互に行って、一定の範囲の振幅の中でだらだら継続していくのであって、民主化にせよ、経済発展にせよ、あるいは軍事的膨張にせよ、一方の方向に向けてとことん進み切ることはないでしょう。むしろ世界的には、一定の方向に進み続けて、民主化やら構造改革やら持続的経済発展やらを達成する国のほうが珍しいと言えるでしょう。

孫文が三民主義と言ったのは1906年です。民主化したければとっくにしているはずです。どの国もだんだん民主化するというのは幻想で、そもそも民主化する国としない国の二種類があるんです。中国は遅れている発展途上国ではありません。21世紀にもなって、まだ民主化してない国はそもそも民主化しない種類の国なんです。オッカムの剃刀から見て、そう考えるほうが合理的ではないですか? いくらでも機会があったのに、過去百年で民主化しなかった国が、今後百年で民主化する理由がありません。中国は、百年後も、これまでの百年と同様、報道の自由も民主選挙もないままでしょう。

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時事/ブログ観察 | 【2008-08-25(Mon) 21:26:22】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
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(2009/05/22)
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映画が発明されたばかりのころ、列車がこちらに向かって走ってくる映像を流したところ、観客がみんな逃げ出したという有名な逸話があります。映画は観客を驚かせてなんぼのもん、それが映画の原点ではないでしょうか。映画は現実ではなく、単なる映像に過ぎないのだから、もちろんこけおどしです。こけおどしが映画の本質なのです。

そのような目で見ると、クローバーフィールド、まさに映画らしい映画と言えるんじゃないでしょうか。究極のこけおどし。手ぶれ画像の連続で、気分が悪くならないように気をつけろって冒頭で注意されるんですが、そもそもそれを狙って作っているわけで、煙草好きの目の前で煙草を取り出して振って見せながら、「体に悪いよ」と言うようなもの。

気分が悪くなると言えば、謎のモンスターに追われるシーンを見ながら、モンスターは荒唐無稽のようだけど、現実の戦争や災害の現場に居合わせた人たちは、実際モンスターに遭遇するのと同じかそれ以上の恐怖や苦痛を感じるんだろうなと思うと、いささか気持ちがブルーになってしまいました。

映画館で見れば盛大に気分が悪くなるでしょうが、プライベートビデオという設定なので、自宅で夜中に小さな画面で見るというのも製作意図から見てひとつの正しい鑑賞の仕方ではないでしょうか。

とにかく、製作者側の狙い通り、十分小突き回され、引きずりまわされました。

体験型アトラクションムービーという惹句は伊達じゃない。

おもしろかった!

映画/ドラマ/アニメ・マンガ | 【2008-08-23(Sat) 23:04:00】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
[櫻井よしこ ブログ!]
櫻井よしこ ブログ!
「狂乱続く韓国、李政権の危機」[2008年08月21日](抜粋)
http://yoshiko-sakurai.jp/index.php/2008/08/21/
盧前大統領は青瓦台のイントラネット、e―知園とまったく同一のシステムをペーパーカンパニーを通して発注し、このシステムを今年1月25日に青瓦台に搬入、設置し、2月14日から5日間かけて作業し、情報のごく一部を残して、すべてを持ち去った。その間、e―知園へのアクセスを全面的に禁止したという。さらに、国家機密204万件のすべてが入ったもう一つのe―知園は、現在、慶尚南道金海市烽下の前大統領私邸で稼働中である。

国家の全情報を持ち去りながら、現政権に残したのはわずか1万6,000件のコピー情報だった。その一方で、大統領府記録館に残された情報のうち、40万件が非公開とされ、先述の法の制定によって、現政権の閲覧は出来なくなっている。

取材に応じた多くの人々は、前大統領が持ち去った国家機密情報のすべてが、すでに北朝鮮に渡っているのではないかと、懸念していた。盧前大統領の行為は明らかな犯罪で、牛肉輸入の再開よりはるかに深刻で重大な国家の危機であるはずだ。

えー。電波受信と言いつつ、おまえのほうが電波じゃないかと言われつつ、今日もあちらこちらの時事ブログを斜め読みして回っておりますが……。

朝鮮方面、あいかわらず落ち着きませんね。

日本が東西に分かれて休戦状態だったらどんなだったでしょうね。第二次大戦後、米ソによる分割統治も議論されたそうですから、決して荒唐無稽な想像じゃないと思います。

静岡あたりから東側がロシアの衛星国で、共産党一党独裁政権。皇族は千代田区に幽閉され、共産党の厳しい弾圧と統制下にあり、皇太子の選定にまで共産党が口を出してくる。一方、西側は、大阪が日本共和国の首都。

大阪に軍隊を駐屯させているアメリカから、デーブ・スペクターみたいなタレントがやってきて、おちゃらけた口調で言うわけですよ。「東京はひどいねえ。自由も人権もないね」さらには、大阪在住の親米保守派の政治評論家が口を極めて東京人を罵り、アメリカと大阪が同盟して東京と対決しなければいけないと言う。そのとき、一般国民はどんな気持ちがするでしょうか。

大阪には、東京に兄弟や親戚が住んでいてなかなか会えない人たちだって大勢いるわけです。本音のところでは、東京がひどいというよりも、日本が分裂していることのほうがずっとひどいという気持ちがするんじゃないですか。そうして、分裂を助長し対立を煽るかのように自由だの人権だのの美名を振りかざす親米派の人たちの言葉が、非常に薄っぺらに感じられるのではないですか。

少し想像力を働かせれば、韓国の混迷の根本に民族分断の傷があるのはすぐにわかることでしょう。ですから、櫻井氏がよく言うところの、韓国の親米保守派と連携して北朝鮮を敵視するという政策は、人間の真情に反するものであり、根本的に間違っているのです。

もちろん、朝鮮半島が分裂した最大の原因は、南を侵略した金日成であり、金日成は朝鮮人であり、朝鮮半島分断の責任を第一に負うべきなのは朝鮮の人たち自身です。金日成や金日成を支援した中国を棚に上げて、アメリカやましてや日本を逆怨みするなど筋違いであると思います。

けれども、韓国が北朝鮮に融和的なのは人間の心情として当たりまえであり、そうしないよう無理強いしても無駄なんです。朝鮮の人たちをむりやり韓国と北朝鮮に色分けして、韓国は甘やかし、北朝鮮は人非人扱いすることは、自然な人間の本性に背く非常に筋のよくない悪手です。

たとえば、アメリカが東日本と西日本で別々に貿易統計を取り、対米黒字の大きいほうだけに経済制裁してきたらどう思いますか? 仮に、東日本だけが経済制裁の対象になって、西日本はむしろ経済援助してもらうことになったとしましょう。そしてあなたは西日本に住んでいて、アメリカ人にこういうんですか? 「経済援助ありがとう。これからもずっと仲良くしていきましょう。ぼくらはあなたちと同じ価値観です。ぼくらと東日本の連中は全然違いますよ」あるいは商売上そう言わざるをえない立場であったとしても、本心は違うはずです。違うのは、アメリカと日本であり、東西日本は同じ民族だと、本心ではそう思うに決まってます。西日本だけ経済援助してもらうくらいなら、東西まとめて経済制裁してもらったほうがずっとスッキリするに決まってます。

韓国と北朝鮮の関係も同じです。親米派や親日派の韓国人の言葉が本音である保証はどこにもありません。盧武鉉は韓国にマイナスでありながら反米反日をやっていたのだから、それこそが彼を大統領に選んだ韓国人の本音だと考えるほうが筋道が通ってます。そしていずれ南北が統一すれば、金日成も金正日も統一朝鮮の歴史となり、統一朝鮮の教科書に載ることでしょう。

であるならば、私たちができることは、今から南北統一を応援し、南北を同等に扱うということのほかありません。たとえば、竹島問題・戦後処理の問題は、韓国と北朝鮮と日本の三者で話し合うべきだし、同様に、核・ミサイル・拉致問題に関する経済制裁は、北朝鮮と韓国まとめて両方に対して行うべきです。

時事/ブログ観察 | 【2008-08-21(Thu) 19:46:41】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(1枚組)ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(1枚組)
(2007/11/21)
ダニエル・ラドクリフ

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いまごろこんなの見てみたシリーズ!

えーっとですね、普通におもしろかったという感想しか思いつかなかったので取り立ててレビューはしないつもりだったんですが、自分がこれを見たという備忘録的な意味合いで残しておきたい気持ちもあって、エントリーしておきます。

やはりその点、映画評論家というのは偉いですね。どんな映画だってもっともらしい何がしかのことを書くことができるんですからね。正直、ハリー・ポッターについては、ミーハーな興味しかなくて、原作を読まず映画だけ見てすましております。原作を読んだ人は、決まって、原作を読まなきゃ本当のおもしろさはわからないと言うそうですが、きっとそうなんでしょうね。でも映画もなかなかおもしろかったです。

不死鳥の騎士団は大人の秘密組織で、映画ではほとんど出てきません。ハリー・ポッターは、彼らをサポートするために子供たちだけで魔法を練習して敵と戦います。間に、ハリーとチョウ・チャンの恋が短く入ってます。

チョウ・チャン役のケイティ・リューングは中国系で、もちろんかわいいお嬢さんなんですが、日本人の目から見ると、とても普通っぽい感じの女の子で、イギリスではこういうタイプが好かれるのかなあ。だとすれば、たいていの日本人の女の子は、イギリスに行けばモテモテでしょう。

映画/ドラマ/アニメ・マンガ | 【2008-08-20(Wed) 19:53:28】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
NEXT ネクスト
NEXTNEXT
(2008/10/03)
ニコラス・ケイジジュリアン・ムーア

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なぜ映画館は全国一律2000円くらいなんですかね。独禁法違反じゃないの? 近所のラーメン屋さんが手作りで一杯ずつ作ってるめちゃくちゃおいしいネギラーメンだって650円なのに、コピーしたフィルムを再生するだけで平然とこんだけぼったくるなんて、ヤクザみたいな業界ですね。

ビデオ化されたものを小さなホールで上映できれば、1本100円くらいでできそうだけど、やってるところがないのを見ると、そういうのは既得権益を守るためになんか法律に引っかかるようになってるんでしょうね。実際、海外に比べて日本の映画館は妙に割高なわけだし、非関税障壁だの不透明な商慣行だのいろいろあるんでしょうね。

料金が安ければ期待値が下がって、満足度が高まると思うんですよ。500円くらいだったら、仕事帰りにちょっと見ようかってなって、三本に一本くらいおもしろかったらそれでけっこう楽しめたってことになるにちがいないと思う。

そんなわけで、NEXT、ぜひ日本の映画館で見ろとまでは言いませんが、期待せず軽い気持ちで見たらけっこうおもしろいですよ。もともと、SFっぽいのが好きで、SFっぽい設定のものには点が甘くなるんですけどね。

2分先までの未来がわかるというアイデアがおもしろい。しかも、核テロの危機が迫ってるのに、そんなの関係ねえ! と、前半、女の尻を追いかけ回し続けるニコラス・ケイジ。ストーリーの根幹のはずの2分制約も女が絡むとあっさり反故になっちゃうしー。

アラを探せばいろいろありますが、おもしろかったです。

これも原作P・K・ディックなんですね。

映画/ドラマ/アニメ・マンガ | 【2008-08-12(Tue) 22:40:37】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
再び崖の上のポニョを擁護する
[ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記]
人の親として『崖の上のポニョ』で許せないこと[2008-07-27](抜粋)
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20080727
①幼い息子を乗せて別に何も急いでないのに無意味な危険運転を繰り返す母親
②嵐で避難勧告が出ているにもかかわらず、子どもを乗せて危険な崖の上の家に帰る母親
③路面が冠水しているにもかかわらず、猛スピードで急ブレーキ急ハンドルを繰り返す母親
④海水魚を入れたバケツに水道水を注ぐ子ども(井戸水であっても即死)
⑤自分たちの名前を息子に呼び捨てにさせている過剰に民主主義的な両親
⑥洪水の夜に5歳の子どもを自宅に置き去りにする母親
⑦中盤の「ポニョの騎行」以降、アニメーション的なクライマックスがない構成
⑧文語調の芝居がかったセリフを棒読みしてしまう所ジョージ

(1)台風のときのことなら、急いでます。
(2)崖の上の家は海抜が高く安全です。安全な崖の上の家に一刻も早く帰りたかったのです。消防団らしき人たちが行けないと言っているのは目前の橋のことであり、それは彼らの判断です。彼らが山に回れと言っていることから、避難勧告が出ているから家に帰るなと言っているのではないとわかります。ということは、避難勧告が出ているのは低地にある町のほうだけでしょう。
(3)危険なのは道路の途中の低くなってる橋の部分。そこが渡れないだろうと言われたのを、強引に渡ったということはあるでしょう。しかし、現場を見て、自分には乗り切れるだけの運転テクニックがあると判断したのです。そして、結果としてその判断は正しかったわけです。
(4)五歳の子供です、悪気なく小さな生きものを殺してしまうことのある年齢です。
(5)これは私も少々違和感を感じましたが、作品の評価と直接結びつくような重要ポイントだとは思えません。理沙と宗介は、日本の親子の代表でもお手本でもなく、このストーリーをより際立たせるためにそのような設定になったのだと考えると納得できます。
(6)崖の上の家に残ったほうが安全です。あの時点で台風は収まってます。その後の洪水は魔法によるもので母親には予見不可能(結果としては高い崖の上の家に留まったため無事ですんだ)。「電波という電波がだめになっている」や「衛星まで落ちた」などの台詞から考えて、電話も不通になっていたと思われます。山の上の道に人がいるのを目撃したのに、連絡が取れないため、心配になった母親はデイケアセンターへ向かいます。彼女の責任感の強さを示すシーンです。
(7)定石どおりラストにクライマックスを持ってきたら、鬼の首でも取ったみたいに凡庸だと決め付けるくせに。そもそも親として許せないことじゃないし。
(8)ボートに乗った赤ちゃん連れの若い夫婦の夫のほうも棒読みでした。意識的な演出だと思われます。個人的には、「フジモト」という命名とあいまって滑稽味が出てよかったと思います。

宮崎駿以外の誰かがこんな脚本書いたら、絶対に通らないってことで、

脚本のひどい映画は山のようにあります。特に邦画は枚挙に暇がない。それらはすべて経験豊富なプロデューサーや配給会社によって厳しく審査された上で、めでたく企画が通り、莫大な資金を投資して、邦画界に新たな駄作の歴史を付け加え続けています。それらに比べて崖の上のポニョのプロットはずっとましな部類です。

プロット全体を把握することに失敗した読者は、要するにひとつの作品として把握できてないわけだから、その作品の本当の欠陥を指摘することができません。その代わりに、どうでもいいような細部に目がいって、あそこがおかしい、ここが変だと数え上げるわけですが、それらがすべて的外れになるのは当然で、なぜならば、細部は全体のプロットとの関係において評価されるものだからです。

この作品のプロットを一言で言えば、宗介を気に入ったポニョが万難を排して彼を手に入れる、というものでしょう。

男が女を手に入れる映画は掃いて捨てるほどあり、だれもそのようなストーリーの細部に疑問を感じたりしません。たとえば、長靴を履いたネコでは、一介の農夫であるピエールが王子のふりをして王様を騙し、魔王の財産を奪って、まんまと王女を手に入れます。アラジンと魔法のランプでは、姦計を使って魔法使いから魔法のランプを盗み、ランプの精をこき使ってこれまた王女を手に入れます。王女がピエールやアラジンを本心から気に入ってるのかどうか、もしそうだとしてそれはなぜなのか、そんなことはだれも気にしません。

それらと男女が入れ替わっただけで同じパターンなのだから、であるならば、上記の王女に対応する宗介の気持ちも無視するべきです。また、プータローだったアラジンがなんの試練もなく魔法で裕福な国の王様になれたのだから、ポニョが魔法で魚から人間の女の子になれて当然です。

ポニョは大ヒットしてるそうなんで、こんなところでコソコソ擁護しても無意味な気がします。また、私はアニメの絵の美しさ(アニメ以外でも)は、あんまり気にしないし審美眼もないと思います。

けれども、崖の上のポニョの絵柄の良し悪しはわかりませんが、ストーリーは十分水準以上だと思うのです。だから、なにも考えずに細かいことは気にしないできれいな絵を楽しめ、というような意見には強い違和感を感じます。

ポニョのストーリーの良いところを思いつくままに上げていくと、いくらでもあってきりがないですが、ポニョがやたら元気で獰猛で、宗介が五歳の子供らしく、ポニョの入ったガラス瓶を大きな石で叩き割ったり、バケツに水道水を入れたり、しかもそれを何度もこぼしたりするのに、ポニョがピンピンしてるところが愉快だし、ハムを貪り食って一方的に宗介を好きになってストーカーする展開が笑えるし、フジモトが海水の入ったタンクで水をまきながら歩き回るのが爆笑だし、巨大な妻が悩むフジモトを手のひらで包み込んで黙らせるシーンに含み笑ってしまうし、妹たちがポニョよりもずっと小さくてやたら何百匹もいるのもおもしろいじゃないですか。

個人的には、朝、目が覚めると、家の床下まで海が迫ってきて、家からボートで出かけるところが、子供のころ同じような夢を見たことがあったので、とても懐かしく感じました。

全編にユーモラスな笑いが満ち満ちている作品だと思います。宮崎作品の中で比較すると、雰囲気は、紅の豚に近いんじゃないかな。だからきっと、紅の豚と同じで、時間が経つにつれてじわじわ評価が高まってくると思います。

ref.
パンダとポニョ(3)
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_746c.html
愚作なり『ポニョ』!
http://www.brother-noppo.com/essay/zakkan/index.php?y=2008&id=68
baka tikara 668.mp3
http://www.humyo.com/F/4855473-174351015


時事/ブログ観察 | 【2008-08-11(Mon) 22:28:54】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
THE MIST ミスト
ミストミスト
(2008/09/17)
トーマス・ジェーンマーシャ・ゲイ・ハーデン

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一昔前に、深夜地上波のNHKで、スティーブン・キング原作のテレビドラマ、せんどやってましたね。

いつも前半の子供時代のドラマとかサブキャラのエピソードとかがおもしろいんですが、ラストにCGのモンスターやら特殊メークの怪人やらが登場して、そのギャップに鼻白んだものでした。

小説ならまだ言葉だけなので想像の余地があるのですが、あるいは、初めから怪獣映画だと割り切っているものならばともかく、わりとおもしろい人間ドラマのあとで、作り物まるわかりの、エビやらトカゲやらに似たモンスターをクライマックスで登場させるのって、どうなんでしょう。

ところが、ミストの場合は、モンスターがじらさずにすぐに出てきてくれるし、人間ドラマとモンスターがうまく絡んで十分気持ち悪いです。今まで見たスティーブン・キング原作の映画の中で№1の出来栄えじゃないでしょうか(そんなにたくさん見てるわけじゃないですが)。

主人公は合理的に行動するし、狂気に駆られていく人も、理由付けがはっきりわかって、登場人物の心理の変化を納得して見ていくことができます。意外なヒーローも登場します。

前回ご紹介した、理由のはっきりしない恐怖を描いた「ハプニング」とは、その点が対照的でしょう。結局、「ハプニング」を恐く感じるかどうかは、理由なき自殺を恐く感じるかどうかで決まるのかもしれません。

自殺にはいろいろな理由があるのでしょうが、朝の通勤ラッシュ時に列車に飛び込んだり、ビルから飛び降りて通行人を巻き添えにしたりする自殺者を見ると、どうも、タミフルの死亡例に類似しているような気がします。専門的な知識がないのに軽はずみなことを言うべきではないかもしれませんが、ある種の自殺者の内面は、パニック状態っていうか、恐慌状態っていうか、嵐吹きすさび個人の努力ではどうしようもない状態になってるのかもしれません。

話が飛ぶようですが、あるテレビ番組で、体内時計の実験をしていて、名前を失念しましたが、あるタレントさんが、窓を締めきり時計のない部屋の中で1日過ごして、毎晩同じ時間に腹が減るので、今はそのくらいの時間だろうと言いまして、それがほぼ正確な時間だったのです。けれども、他の被験者の中には体内時計が大きくずれてる人もいました。

つまり、自分の中の感覚を信じることのできる健康な人がいて、そういう人たちは、「ハプニング」の恐さがわからないのでしょう。そういう人たちは、恐いものが常に自分の外側にしかなくて、だからモンスターやらエイリアンやらが実体を伴って登場する映画のほうにむしろリアリティを感じるのでしょう。

けれども、ミストの場合、体内時計が正常で、合理的に行動しても、だめなときはだめっていうか……。

まあ、あんまりネタバレしたくないんで書きませんが、恐怖にもいろいろな種類があって、どっちがいい悪いという話ではなくて、ハプニングもミストもそれぞれおもしろかったです。お奨めです。

映画/ドラマ/アニメ・マンガ | 【2008-08-10(Sun) 19:40:56】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
憎めないシャマラン ~ HAPPENING ハプニング
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(2009/01/09)
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最近スリラーというジャンルを意識しているので、そのような目で見ると、ハプニングは完璧な出来栄えだと思います。あそこもここも痒いところに手が届くすべてが納得できる映画です。

まったく我流の考えにすぎないのですが、私はスリラーの定義を次のように考えています――スリラーは、最初から敵が存在していることが明らかで、途中からは敵が前面に出てくるのであって、謎があるミステリや謎を追うサスペンスとはその点が大きく違います。意味ありげに出てきたモチーフは、その場その場で意味ありげな怪しい雰囲気を醸し出すためのもので、あとで合理的な真相が判明する必要はありません。

必要がないと言うのは、この映画のプロットが曖昧だとか結末が観客に委ねられてるとか、そういう意味ではありません。ミツバチの消滅や魚の大量死など現実に起こってることを例に挙げて、一見不可解な事件にちゃんと理由付けを与えています。そのような理由付けが重要ではないという意味です。

先日ポニョをレビューしたとき書き忘れましたが、ポニョに手足が生えてきたのを見た父親が「劣性遺伝子が発現した」とはっきり言っています。つまり人間のように手足が生えることを劣性とするような遺伝子レベルでの改造がなされていて、それが人間の血をなめることで元に戻ってしまったわけです。ちゃんと説明はされているんです、ポニョのストーリーがわからないと言ってる人は見落としてるだけです、そしてその上で、あの作品において遺伝子改造など重要ではないのです。

さて、ハプニングに戻って、そのプロットは、出だしの仕掛けの大きさと次々起こるスリル、シンプルな人物設定。結末なんか重要ではないという潔い態度。なにもかもが好みだなあ。こういうストーリーが朝野の理想です。これぞスリラーの教科書です。

あるいは、演出をド派手にして、若い女の子を使ったり、血しぶきまみれにして、BGMもやかましいやつをじゃかすか流しっぱなしにしたりすれば、B級ホラーとしてもっと高い評価を得られたかもしれないのに、それができない慎み深いシャマランが、憎めません。

映画/ドラマ/アニメ・マンガ | 【2008-08-08(Fri) 23:11:47】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
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 ポニョの感想をアップしたあとで、そう言えば今まで映画やアニメは取り上げてこなかったなあと気付きました。時事ニュースや他所様のブログまで取り上げて迷走中の当ブログではありますが、竹島問題にコメントするより、アニメの感想書いたほうがまだ当初の趣旨に近いような気がします。
 そこで、何ゆえアベノ橋魔法☆商店街なのか? というのは最近たまたま見る機会があったからという以上の意味はありません。意味を考え出すと、ファンを自認する貴志祐介の書評も1回しかしてないし、よく読んでるアガサ・クリスティーやコリン・デクスターは一度も取り上げてないし…。
 さて、前置きが長くなりましたが、このアニメ、第1話がとてもいい雰囲気なんですよ。その延長線上にコメディタッチの人情アニメやってくれたら、とても心に残る作品になったろうに、第1話のラストから豹変してぶっ飛びのナンセンス展開に意表を突かれました。
 ナンセンス・ギャグは、それはそれで好きですが、それにしても第2話以降の大暴走をとりあえず見続けることができたのは、第1話で主人公の朝比奈あるみがとてもかわいく描かれていたからで、健康的で明るくて元気で、そんな彼女が転校してしまうのが残念だという男の子の気持ちにすっと共感できたからでしょう。そのことがずっと頭の片隅にあって、最終話で決着するんですが、だから途中でストーリーが破綻と言っていいほど大きくはみ出しても、受け止めることができたのだと思います。
 ナンセンス・ギャグ小説、本当は自分でも書いてみたいんですが、シリアスなものよりさらに難しいと思います。一本太い芯のようなもの、素直にそうであってほしいと思えるようなものを入れておき、そのあとで暴走する…というのがひとつの手口なのかな? そう考えると、過去見たり読んだりしたナンセンスものは、主人公が一途な恋をしたり、極端にピュアであったりしがちなような気がします。たとえば、ジム・キャリーが出てくるコメディってたいがいそうじゃないですか?

映画/ドラマ/アニメ・マンガ | 【2008-08-07(Thu) 23:29:31】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
[社団法人 日本青年会議所 中国地区 島根ブロック協議会]
 竹島は日本固有の領土です。専門的な深い知識はありませんが、外務省のページを見る限り、竹島が日本領土であることにまったく疑いはないと思います。日本政府の竹島政策を全面支持します。
 問題はそこではなくて、
私の竹島ですが、何か?
http://www08.jaycee.or.jp/2008/chugoku/shimane/modules/pico2/index.php?content_id=3
社団法人 日本青年会議所 中国地区 島根ブロック協議会
http://www08.jaycee.or.jp/2008/chugoku/shimane/modules/pico2/index.php

…個人主義(=)他人に迷惑をかけない範囲で自分のやりたいこと、心地のよいことを、自由に最大限に追求すべき…日本における領土問題の本質はこの個人主義と、共同体への帰属心の欠如です。

 これってどうよ?
 以前に、中国のチベット政策に絡んで、「漠然と人間には共通の価値基盤があると感じていた何かを叩き壊されるような激しいショック」と述べましたが、それと同じくらいショックです。
敗戦後の社会で私たちが最大の価値のひとつとしたのは個人主義…この思想は…共同体への帰属心を失わせ…帰属心の喪失は家族愛・愛郷心・愛国心…道徳や倫理、さらには幸福への確信を奪っていきました。

 おいおい、なにこの意表を突く途方もない詭弁の羅列は。
 世界に恥さらす前に辞書引け、
 個人主義が道徳や倫理の根源でしょうが。
 対義語は全体主義。
 まさか、これが現代日本の多数派の本音だったのか?
 日本ってそういう国だったのか?
 だとすれば、私は日本を完全に誤解していた。
 「自分はなんという土人の国にいるのだろう」などと思ったことはついぞなかったが、このビデオクリップを見てその自信が揺らぎました。
 極めつけは、文字起こしはされてないが、ビデオクリップで次のように断言しているところ。
「愛する=帰属する」

 ギャー!
 おまえら、スタートレックのボーグか? そうなのか?!!!

 キンモー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 正直、おまえらとは同じ空気吸えない。
 おまえらが死ぬか、私が死ぬかだ。
 まあ、ここまでおまえらの勢力が浸透しているならば、普通に私のほうが先に死ぬだろう。醜いボーグどもの争いを、私は目にせずにすむことだろう。
 とりあえず島根には絶望した。

時事/ブログ観察 | 【2008-08-03(Sun) 21:59:11】 | Trackback:(0) | Comments:(1)
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371.サブストーリーの膨らまし方を研究する・其の六
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索引 | 【2008-08-02(Sat) 15:29:32】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
「崖の上のポニョ」を擁護する
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 賛否両論の風評を耳にしたあとで見たんですが、いやー普通におもしろかったですよ。
 ポニョが非常にきかん気で理不尽なまでに元気なのがいいですね。スピーシーズのかわいいエイリアン少女を思い出しました。(普通の金魚なら水道の水に入れた時点ですでに死んでますよ)それから、ポニョの父親は、海の時代が来るとか人類はもうだめだとかブツブツ言ってたことからも明らかなように、エコロジーに取り付かれて逝っちゃってるマッド・サイエンティストで、SF視点で考えると、自分の体を海に棲めるように改造し、また、人間の遺伝子を使ってポニョたちを作ったわけでしょう。人類魚人化計画。安部公房の第四間氷期ですな。どこまでも宗介を追いかけてくるポニョは、エイリアン4でリプリーを母親と慕って追いかけてくるニューボーンのように不気味でした。
 「崖の上のポニョ」の根底にあるSF的プロットはあからさまで、その上に子供向けの絵を被せるというのは、今までもずっとジブリがやってきたことです。すぐに思い出されるのは、SF色の強いラピュタで、パズーが家の屋根の上に上がってラッパを吹いて白鳩を飛ばすところや、あるいはナウシカで、滑稽な海賊が出てきたり、老兵たちがナウシカを姫様姫様と慕うところなんかは、童話のスタイルを取り入れてるわけで、それが子供にもわかりやすく受ける理由でしょう。
 「崖の上のポニョ」もまた、SF的アイデアに人魚姫だの魔法で世界のほころびが閉じられただののファンタジーのロジックを接木して、絵やスタイルがより子供向けになっているだけで、今までの作品となんら変わらないのであって、ポニョだけを急に腐す批評家はどうも信用なりません。
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映画/ドラマ/アニメ・マンガ | 【2008-08-01(Fri) 23:15:00】 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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